歩行者飛び出しによる交通事故|過失割合はどうなる?
バイクや自動車を運転している際、安全に気を付けていても歩行者が急に飛び出し、交通事故が発生する場合があります。
歩行者と自動車の交通事故の場合、自動車を運転している側の過失が大きくなるかもしれません。
本稿では、歩行者飛び出しによる交通事故における過失割合について解説します。
歩行者飛び出し事故の過失割合が決まる要素
歩行者が飛び出してくる可能性が高い場所には、交差点や信号機のない横断歩道、小学校付近の子供が多く通る道などがあります。
運転手には、歩行者が飛び出してくることを十分に予測して、すぐに減速したり、止まったりできる措置を講じる責任があります。
しかし歩行者飛び出しによる交通事故の場合、車両側の運転者が100%の割合で過失と判断されるわけではありません。
例えば、歩行者の年齢や横断歩道を渡っていたのか、信号機がある場所での事故なのか、などの条件によって過失割合は変わります。
歩行者の年齢
飛び出してきた歩行者が子供(13歳未満)や高齢者の場合、過失割合が高くなる可能性があります。
なぜなら子供や高齢者は事故を回避する能力が低く、自動車を運転している側が注意する責任が大きいからです。
年齢が5~6歳以上の子供は、自らの行為を理解し状況に応じて回避する能力があると判断されます。
そのため5~6歳以上の子供が飛び出し事故を起こした場合、歩行者側の過失が大きくなり、過失割合が加算されることがあります。
横断歩道や信号機がある場所での交通事故
横断歩道がある場所で歩行者が飛び出して交通事故が生じた場合に、基本的には過失割合が0:100(歩行者:自動車)になるでしょう。
歩行者側が、信号機がある場所で赤信号を無視して飛び出してきた場合の交通事故は、70:30という判断になるかもしれません。
しかし歩行者が子供や高齢者の場合、歩行者と自動車側の過失割合は50:50になり、自動車側に過失が加算される可能性があります。
まとめ
歩行者が飛び出すことで起きた交通事故は、基本的に自動車側の過失割合が大きくなります。
その過失割合は、飛び出してきた歩行者の年齢や交通事故が起きた場所に応じて変化します。
歩行者の年齢や事故の状況で過失割合を明確に判断することは簡単ではありません。
過失割合についての疑問が生じた場合に、弁護士に相談することをおすすめします。
当事務所が提供する基礎知識
-
弁護士に示談交渉を依...
示談交渉とは、加害者と被害者間における民事上の和解のことを指します。民事上のものですが、不起訴や刑の減軽につながるなど刑事上も大きな意味を持ちます。弁護士に示談交渉を依頼するメリットとしては主に、①交渉の舞台に立てる②煩 […]
-
詐欺・金銭トラブル
■詐欺詐欺の被害に遭ってしまった場合、被害を回復するために早期に専門家の助力を得ることが望ましいといえます。刑事裁判で加害者が適切に審理されて処罰を受けるということは重要なことですが、刑事裁判で有罪になったとしても、それ […]
-
面会交流と養育費の決...
「離婚を検討しており、相手が子どもの親権者となる予定だ。離婚後も定期的に子どもと会うことができるか心配だ。」「受験を控えた子どもがいるが、離婚することになった。今後も教育費がかかるだろうが、養育費として十分に支払ってもら […]
-
子どもの学資保険も離...
夫婦が離婚する場合、財産分与について協議し取り決めていきます。財産分与には、夫婦がコツコツと子どものために積み上げてきた学資保険も対象になります。今回は、子どもの学資保険が財産分与の対象になる理由と、学資保険の財産分与の […]
-
債務整理(個人・法人...
昨今、社会経済情勢の不透明が益々増加つつあり、融資を受ける必要があるケースという場面も増えてきています。多重債務状態に陥るなど、返済が苦しいという場合には、「債務整理」を行うことが有効になります。 債務整理には […]
-
交通事故の慰謝料は相...
交通事故における慰謝料とは、交通事故によって被った精神的苦痛に対して請求できるものであり、通院費や治療費などとは別に請求できます。もっとも、交通事故に遭ってしまった場合、保険会社などから提示された慰謝料が正当な額なのかを […]
よく検索されるキーワード
弁護士紹介

-
- ご挨拶
-
お話をじっくりと伺った上で、最適な解決策をご提案。1日でも早くお悩みから解放されるよう力を尽くします。関東近郊のみならず東海・関西地方からも数多くのご相談いただいており、交通事故は全国対応が可能です。
-
- 経歴
-
広島県出身
中央大学法学部政治学科卒業
明治大学法科大学院修了
-
- 所属団体
- 第二東京弁護士会(53858)
事務所概要
名称 | 弁護士法人法律事務所Astia 弁護士 出口忠明 |
---|---|
所属団体 | 第二東京弁護士会(53858) |
所在地 | 〒105-0001 東京都港区虎ノ門4-3-1 城山トラストタワー15F |
電話/FAX番号 | TEL:050-3189-0856/FAX:03-6430-3992 |
対応時間 | 平日 11:00~19:00(事前予約で時間外も対応可能) |
定休日 | 土・日・祝(事前予約で休日も対応可能) |
